痛風・尿酸ニュース
ラーメンと尿酸 ― “おいしさ”と“健康”の両立をめざして
今田 恒夫(山形大学公衆衛生学・衛生学講座)

ラーメンは、私たち日本人にとって身近で魅力的な食べ物のひとつです。しかし、「ラーメンを食べすぎると体に悪いのでは?」と不安に感じたことがある方も多いでしょう。
私は最近、山形県地域住民を対象にラーメン摂取と死亡リスクの関連を検討したコホート研究を行い、その結果を報告しました。
年齢、性別、喫煙、飲酒、併存疾患などの背景因子を調整した解析では、週に1〜2回ラーメンを食べる人が最も死亡リスクが低いとの結果でした。一方、統計学的には有意ではないため断定はできないのですが、週3回以上ラーメンを食べる群では死亡率が約1.5倍に、その中でもスープを半分以上飲む人では死亡率が約2倍に上昇していました。つまり、スープをたくさん飲んでラーメンを頻繁に食べることが健康によくない可能性が示されました。
この結果の背景には、主に塩分の過剰摂取が関係していると考えられます。しかし、プリン体にも注意が必要です。一般的に、ラーメンでは麺よりもスープの方にプリン体は多く含まれており、プリン体は体内で尿酸に変化します。そのため、スープを控えることは、高血圧の予防だけでなく、高尿酸血症や痛風のリスク軽減にもつながると考えられます。
とはいえ、「スープを飲まないラーメンなんて、魅力が半減する」と感じる方も少なくないでしょう。ラーメンのうまみ成分であるアミノ酸(イノシン酸、グルタミン酸、グアニル酸など)は、プリン体の原料となり、血清尿酸値を上昇させます。
おいしさを追求すればするほど尿酸値が気になる――ここに悩ましいジレンマがあります。
さらに、「食事は残さず食べるように」と教わってきた世代にとって、スープを残すことに後ろめたさを感じる方もいるでしょう。しかし、健康とおいしさを両立させる方法はあります。
先の研究では、スープを半分未満しか飲まずに週3回以上ラーメンを食べる人の死亡リスクの上昇は約1.3倍と比較的軽度でした。そのことから、スープをすべて飲む場合はラーメンは週2回までにする、週3回以上ラーメンを食べたい場合はスープは半分未満にとどめる、このように工夫することで、「健康的に、末永く、ラーメンを楽しむ」ことができそうです。
ラーメンは、私たちの生活に彩りを添える大切な食文化です。塩分やプリン体の摂取量を意識しつつ、体に無理のない食べ方で、「おいしく、そして健やかに」ラーメンと付き合い続けましょう。
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