理事長通信
第14号 令和3年度の年度末にあたって
3月になり、春に向けて気分が浮き立つはずの季節を迎えていますが、コロナは一向に収まらず、加えてロシアがウクライナに攻め込むという全く理不尽な事件が勃発して、世界を暗い闇が覆っています。我々日本国民は、地続きの国境を持たず、民族的にも均一であるがゆえに、ロシア・ウクライナ間の問題を深く理解することが困難だと思うものの、平和を愛する人々をないがしろにする行為には強い憤りを感じます。何とか早く終息してほしいと思うばかりです。
余談ですが、私は毎年、近くの神社で厄除けのお祓いを受けております。その神社では、88ある願い事の中から一つ選んでお願いしてくれるのですが、私は毎年「世界平和」をお願いしています。何とか平和な世界に戻ってほしいと切に思います。
当財団も3月の年度末に向けて、2月に理事会、評議員会を開催し、今年度の活動報告と財務状況の説明を行って承認を得ました。何度もご案内しているように、当財団の2大事業は研究助成と研修会の開催であります。まず研究助成は例年通り多くの応募を得て、選考を行うことができました。研修会も、コロナ禍の影響でWeb開催になりましたが、Webでなければ参加が難しかった方々にとっては逆に好都合であったようで、多くの視聴者を集めることができました。このように令和3年度も両事業により、痛風や高尿酸血症の日常診療をレベルアップさせることと、痛風・尿酸関連の研究の裾野を広げることに寄与できたものと思っております。
令和4年度も、本年度と同様に研究助成と研修会の開催を中心に、公益財団法人としての責務を果たそうと考えております。研究助成は2022年9月~募集を開始する予定で、研修会は2022年9月11日(日)開催の予定です。改めてご案内いたしますが、日程の確保をお願いできれば幸甚です。
令和3年度は、コロナ禍の特殊事情もあって、比較的良好に財団の基本財産を運用することができましたが、今後の景気動向を考えますと、令和4年度は財務でかなり苦労をしそうな状況です。当財団の運営は、基本財産の運用と皆様の寄付にて成り立っておりますが、近年、企業からの寄付が激減しており、困っております。痛風、尿酸の領域の研究を広げるためにも、痛風や高尿酸血症の診療レベル向上のためにも、多くの皆様からの寄付をお待ち申し上げております。
2022年3月4日
公益財団法人 痛風・尿酸財団 理事長
医療法人財団順和会山王メディカルセンター院長
山中 寿