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2009年06月25日

第7号 オンリーワン・ゲノム

これまでに私が書いてきた本はいくつかのカテゴリーに分類されます。1) 患者さん向けの痛風、リウマチ性疾患の本、2) 医師向けの痛風、リウマチ性疾患の本、3) 医学、生物学研究者向けの統計学、または遺伝統計学の本、です。今回、初めて、中学生、高校生、大学生、一般社会人向けに本を出版することにしました。タイトルは「オンリーワン・ゲノム:今こそ遺伝と多様性を知ろう」です(7月中旬、星の環会;Tel: 03(5292)0481, Fax: 03(5292)0482, http://hosinowa.mdn.ne.jp/)。人間の情報を根本で規定し、かけがえのない個人を科学的に保証する「ゲノム」について、図をふんだんに取り入れてわかりやすく解説した本です。

ゲノムの実態は何だろう?医学や生物学との関連は?我々の日常と関係あるのか?病気や薬との関係は?コンピュータや数学が本当にゲノムに関係しているの?などの疑問に、幅広い立場から答える内容にしました。

大学の卒業時36年前に私は3つのテーマが重要になると考えました。「遺伝子」「コンピュータ」「統計学」です。当時、物質としてのDNAを取り扱っている臨床の分野が「痛風と高尿酸血症」でした。尿酸のもとはDNAの中のプリン体と呼ばれる物質です。これは、人間の遺伝情報を決めている30億個の文字の半分を書き記す物質です。

臨床医学に従事しつつ、癌における遺伝子の変化、遺伝病における遺伝子の研究、薬の効果や副作用への遺伝子の影響、病気の遺伝的原因を探すための数学的方法の研究、コンピュータと統計学を用いた医学の研究などを行ってきました。このどの分野でも指導的役割を果たしてきたと自負しています。これまでに、国際的な論文を450以上も発表しています。

今回の生徒、学生や社会人向けの本「オンリーワン・ゲノム」はその集大成となるものです。これまでの私の本は、実は難解で有名でした。数式がいたるところに出てきて、実は専門の研究者にとっても難解な本でした。しかし、今回は全く違います。数式は全くありません。理科の中等教育に情熱を傾ける吉田のりまきさんが全体の編集を担当しました。しかも有名なイラストレーター(早未恵理氏)のイラストが至る所にちりばめられています。広い範囲をカバーし、しかも中学、高校の生徒はもとより、先生や一般人にも分かりやすい内容になったと思います。


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